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庭に来る珍しく無い野鳥達

尉鶲(常鶲:ジョウビタキ)

スズメ目/ヒタキ科/ツグミ亜科

長野県の友人宅(標高1,250m)でここ数年尉鶲が営巣しており、今期も営巣を始めたとの情報を貰ったので撮りに行く事にした。

只、何時から始めたのか正確には判らないので、或る程度の見当を付けたり天候の具合も考慮して行く日を決めたら、三日前に巣立ってしまった。

巣立ってしまったものは仕方ないが、数日間は近くをウロウロするだろうからと出掛けた。

友人宅の庭を見て回ると案の定直ぐに尉鶲の雛を確認する事が出来た。しかしながら撮影には厄介な場所だが仕方ないので兎に角脅かさない程度に少しだけ写して止めた。

他にも黒鶫、黄鶲、木走が居たし、妻は駒鳥の声を聴いたと言う。

巣立ってしまったのは仕方ないが、何とか餌遣りしているのを写したかったが残念ながら叶わなかった。

​枝が込み入った木の上の方でジッと動かないので、被った枝が邪魔だ。

稍明るい場所に移動して呉れたが、だからと言って脅かす様な事は出来ないので撮影機材を担いでそろそろと歩いて・・・こんな時に限って腰痛が出るものだが宥め宥めユックリ歩くしかどうしようも無い。

今回は尉鶲の雛を確認出来ただけだが、意外と早い時期に二度目の産卵も有り得るので成る可く脅かさずにそれを期待する事にした。

ところで巣は勝手口の扉の上の配電盤の上に在り、写真的には面白くない場所だが安全性という面では蛇に襲われる心配が無くて頗る良い場所だろう。

そもそも尉鶲は柄長や三光鳥みたいに丁寧な巣を作る訳では無くて、営巣期間も短かく何かを利用した比較的粗末な巣らしい。

友人宅へ着く寸前、既に何羽もの尉鶲の姿を見掛けた。

緑濃い景色の中で見る事は無いので違和感は覚えたが、間違い無く尉鶲ではあった。

思えば私も十五年前迄は当地に住んでいたが、この季節に尉鶲を見掛けた記憶は無い。

と言う事は矢張り温暖化の影響なのだろうか?

最初は何等かの理由で還れなくなった雌雄が偶々出会って繁殖に至ったのだろうか?

否、それより各地(大山や飛騨高山他色々)で繁殖が確認され、その数も増えつつあるのだから矢張り温暖化の影響だと考えるのが妥当だろう。

繁殖した親鳥はその儘其処に居付くのだろうか、それとも一旦故郷へ還り秋に又戻って来るのだろうか?

多分そんな無駄な事はしないであろうからこの辺では留鳥になっているのだろうか、それとも秋にはもう少し標高の低い処へ移動するのだろうか・・・それなら漂鳥だな。

似た様な現象が各地各種で起こっている事だろうから、留鳥や漂鳥の概念に止まらず夏鳥や冬鳥や旅鳥等の概念すらも変化して行くだろう。

勿論採れる餌も主には気候の変化に因るのだろうが色々な理由で変わってくるだろう。

そして、それに対応出来る個体しか生き残れないのは自明の理で・・・面倒臭いからこんな事は考えたくも無いや!

兎に角脅かすのは御法度なので早々に切り上げてドライヴに出掛けた。

周りは鬱蒼とした森や林に清らかな流れと草原・・・野鳥観察には申し分無い環境であり、現に色々な野鳥に出会える。

それに時期的には子育ての最盛期で可愛い雛が其処此処に居る。

中でも最も多く見られたのは小椋鳥だった。

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沢山の樹木があっても比較的人家の近くで営巣し、其処で採餌している種が多いもので小椋鳥もそうした種の内の一つだ。

​泊まった宿の部屋の前の草っ原にも何羽もが採餌に来ており、さして怖がる風も無くカメラを用意しておきさえすれば撮れたのに・・・残念でした。

因みにこの雛は舗装路を跳ねていた飛蝗を苦労の末捕えて食べていた。

慌てて自動車を停めて、トランクからカメラを出して手持ちで写したが、何の事は無いユックリ三脚に載せて写せる位の余裕はあった。

詰り、雛はそれ位ノンビリしたもので未だ然程怖がりはしない。

隣町の標高1,300〜1,500m位の広葉樹と針葉樹の混交林では三光鳥が盛んに鳴き交わし、フライングキャッチしていた。

上手くすれば舗装路に自動車を停めて、三脚立てて撮れそうに思えた。

鳴き具合からすると未だ抱卵中では無さそうなので、条件の良い時にもう一度来れば撮れるかもと期待が膨らむ。

2024年6月30日記

紅葉が見頃になると北の国から渡って来て、街中の公園や人家にも極く普通に現れるので目にする機会の多い冬の野鳥の代表格である。

オレンジ色の胸と紋付を着た様な背中が特徴的で、お辞儀をする様に頭と尾羽を上下に良く振るので見誤る事は無いだろう。

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尉鶲の一番の特徴はこの紋付姿だろう。

これを覚えておけば見誤る事は無い。

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雌は他の鶲類の仲間と似た様な地味な色合いで特徴は少ない。
​強いて言えば目が瑠璃鶲よりキツく感じるのは飽迄個人的な感想ではある。

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円らな瞳の可愛い顔をしたのも居る。

縄張り意識が特に強く、それが確定されれば圏内に入って来た同類は徹底的に追い払う気性の強い鳥である。

公園等で縄張りに入って来た瑠璃鶲を徹底的に追い払う姿を何度も目にしている。

渡って来た当初はそうでも無いが、少し月日が経って馴れてくれば結構人の近くへも現れるものである。

 

当初、我が庭へは雄と雌が交代で来ていたがやがて雄が居着く事になった様で、それ以後雌は来なくなった。

同じ頃、瑠璃鶲の多分雌であろう個体も我が庭へ来る様になった。

鉢合わせすれば気の強い尉鶲は何が何でも追い払ってしまうので、瑠璃鶲は尉鶲の居ない隙を狙って来るしか無いのである。

それでも毎日顔を見せているのは矢張り紫式部、南京黄櫨、鎌柄等の実が食べ頃だからであろう。

結局は両方共居着き、時間差で来る様になった。

しかし瑠璃鶲が餌を求めて庭に来ても、直ぐに尉鶲に見付かって追い払われる。

兎に角尉鶲は瑠璃鶲を親の仇ででもあるかの如くに執念深く追い払う。

山雀や目白も追い払う事があるが、瑠璃鶲だけは特に徹底して追い払うのである。

何処で見ても必ずそうで、追い払わずにはおれない様だ。

そういう宿命なのか、DNAに刻み込まれているのかは知らないけれど、兎に角見付けたら必ず追い払う。

食性が同じだからだとは思うが、それなら鶯だって同じ様な虫を食べているが、鶯を追い掛けているところは見た事が無い。

それどころか直ぐ傍で虫を獲る鶯をジッと見ているのを、何度も確認している。

鶯が怖いのだろうかと思いもしたが、そもそも鶯は他の鳥には全く素知らぬ風で少しも意に介してい無さそうである。

もしかして鶯は尉鶲や瑠璃鶲みたいに木の実を食べないからだろうか?

尉鶲も瑠璃鶲も良く南京黄櫨や鎌柄や紫式部の実を食べているのを見るが、鶯が柿の実を食べているのを見た事はあるが南京黄櫨や鎌柄や紫式部の実を食べているのは見た事が無い。

しかし、それなら他にも同じ様な虫や木の実を食べる鳥は何種類も居るのだから、瑠璃鶲だけを執念深く追い払う理由にはならない。

どういう理由で瑠璃鶲(以外も追い払うが)を執念深く追い払うのだろうか?

瑠璃鶲が特に弱い訳でもなかろうに、縄張り内に入った他の鳥をあれ程シツコク追い回すのは見た事が無い。

何しろあの声なので飼い鳥としての価値は無いが、それでも一度飼ってみた事がある。

​他の鳥達が良い声で囀っている時に「ヒッ、カタカタ・・・」では流石に興醒めだったので放して遣った。

​以後、興味を持って眺めた事は無かった。

なのに今シーズン訪れた個体は、深い意味は無いが何故か居着きそうな予感がしたので少し興味を持って眺めていた。咋シーズン来た個体は庭に来ても直ぐに何処かへ消えたが、今シーズンの個体はかなり長く居座る様に思えたのでツイ餌を与えてみた。

これが切っ掛けと言うか、運の尽きなのか毎朝殆ど決まった時間に来て、しかも長居する様になった。

​然程興味は無かったが、カメラを向けてもさして嫌がる風も無く撮り易かったので体調の良い日はこの個体にカメラを向けるのが日課みたいになった。他のもそうだったが、興味が無くても撮り出せば自然と興味が湧いて来るもので以後この個体はかなりの枚数を写す事になった。

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必ずしも毎回同じ場所から現れる訳では無いが、垣根の近くのお決まりの枝で様子を伺ってから庭へ来る。

そして庭を一回りしてから徐に餌を探す様である。

庭を一回りする行為は、多分縄張り内の様子を何か起こっていないか確認しているのであろう。

その後は大体どの枝からどの枝へと渡って行くのかも判って来た。

それにしても困るのは折角来た瑠璃鶲の雌を追い払う事である。

​瑠璃鶲の雌を撮ろうと構えている時に限って尉鶲が遣って来るのである。

今迄興味の無かった尉鶲をこんなに写す事になろうとは思いもしなかったけれど、写してみると仲々面白いもので他所で尉鶲を見付けるとツイ我が庭へ来る個体と比較している。実際のところ殆ど変わりは無く似た様なものだがそれでも良く観ると模様の出方が違っていたり、色も多少は濃淡がありと仲々面白いものである。

それにしてもまさか尉鶲の個体の違いを見極めようと一生懸命観る事になろうとは思わなかった。

 

ところで、書きたくは無かったが本当の事を書くと・・・瑠璃鶲を写そうとしている時に限って運悪く遣って来て追い払うので、長い木の枝で尉鶲を追い払う事が何度か続いた。しかし彼は全く気にする様子も無く、逃げもしなくなった。

そうこうしている内に事件が起きた・・・これに関しては別項で書く事にする。

雪が溶け新芽が膨らみ始めると鳥達も何とは無しに活動的になる様に感じるのは考え過ぎだろうか?

梅が咲けば梅に、桃が咲けば桃に、桜が咲けば桜に・・・と花から花へと止まって写真を撮らせて呉れた。

​ミモザにも止まって呉れたが、ミモザに止まる尉鶲の写真は珍しいのではなかろうか。

翔んでいるのには興味が無かったが、イザ撮ろうと思うと色々な意味で難しかった。

又の機会に良いのが撮れる様挑戦してみる積りだ。条件が良く無いと低速ではブレて話にならないし、目にピントの山を持って来なければ意味無いが翔んでいるとこれが難しそうだ。

最後の写真は電子先幕シャッターに因る歪みがかなり大幅に現れた。

​単純には没だがネガティヴに考えても得る物は何もないので、天女の羽衣みたいな写真が撮れたとポジティブに考える事にした。

ブラインドに入りさえすれば最短撮影距離1,4m 迄撮れる様になった。やがてその距離は1m に迄縮まったが流石にカメラを構えた侭では警戒するので良い写真を撮ろう思えば矢張りブラインドは必須である。

それにしてもブラインドのお陰でこんなにも近くで野鳥の写真が撮れるのであるから有難い。

野鳥を成る可く刺激せずに撮ろうとする時ブラインドは頗る有難いが、良く慣れてブラインドの必要性を感じ無くなった尉鶲のジョー。

それならばと一度ブラインド無しで、しかもマクロレンズの最短撮影距離に挑戦してみた。

此方から近付くのは1m が限度だが、向こうから近付いて来るのは無制限なので良く来る場所で待てば大丈夫だろう。

​何しろ撮影の合間にお手洗いに行っていると三脚やフードに止まっている位なのだから・・・

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