庭鳥の肖像
ジョー大怪我の記録
2019年11月中頃、我が家の庭に尉鶲雄が現れた。
この時既に瑠璃鶲の雌が居付いていたので、さして気に留める事は無かったが翌日も、更に翌日も現れて結局この個体は我が庭に居付く事になった。
詰まり、瑠璃鶲の雌と尉鶲の雄が同時に居付いたのだ😊
写真も沢山撮らせて呉れたし、結構懐いても呉れ何時しかジョーと呼ぶ様になったのは自然な流れだった。
ところで、どうでもいい話だが日本に渡ってくる尉鶲の雄の殆どはジョーと呼ばれている様だし、雌はジョビ子が多い様だ。
毎朝、略同じ時間に現れて1日の大半を我が庭で過ごす様になった。
ところが1月18日は姿を見せる事なく、日が暮れた。
これはジョーの大怪我が回復する迄の記録である。
一月十九日
1月19日には何時もと同じ時間に現れたので何となくホッとしたものだ。
しかし、何処となく違和感が?
パッと見で判ったのは頭部の羽が少し乱れている様に感じられた。
何時来ても直ぐ撮れる様に撮影機材は部屋に置いてあったので、慌ててデッキへ出て写した。
何時になく大人しかったので直ぐ撮れたが、ファインダーを覗いた時点で大怪我を負っているのが判った。


右目尻の後の羽毛が大きく乱れているのが直ぐ目に付いたが、そんな事より右目自体が殆ど閉じられていて、目尻が随分持ち上がっていた。
この写真では開いているが、最初に気付いた時は閉じていた。
移動する時には閉じている訳にもゆかないのだろう目を開いたが、丸い目が変な楕円形になっているではないか。
兎に角並の怪我では無さそうで、鷂か猫か鼬かそれとも人間か?
それは知る術もないし、今更どうでもよいがこの侭では目が潰れるやも知れないし、生命にも影響が出るかも?
さて、どうしたものかと色々考えたが妙案が浮かばない。
一旦捕獲して、鳥籠に入れて様子を見ようかとも思ったが、傷の場所が場所だけに下手に消毒して目に悪影響が出てもいけないしと思案に暮れる。
で、今回は取り敢えず栄養を補充して遣る事にした。
具体的には釣具屋で釣り餌の、エビズル虫等を購入して与えてみる事にした。
朝食後、釣具屋へ行きエビズル虫が欲しいと言ったが海辺の店には置いて無かったので仕方なく赤虫を買って来た。
ジョーの餌場の睡蓮鉢の縁の苔の上に置いて遣ると、待っていたかの様に直ぐに飛んで来て貪る様に食べた。
先ずは一安心、これで餌探しの労力が省けて少しは良い方向に向かうだろう。
明日は元気で来て呉れるだろうか?
一月二十日
翌1月20日は普段通り来たので先ずは安心した。
傷がどの程度回復したのか、或るいわ悪い方に向かっているのか気になり取り敢えず写して、拡大してみる事にした。
ところが、こういう時に限って右側を撮らせて呉れない。


少しもジッとして呉れなくて目に合焦させる事が出来なかった上に、ブレてしまったりで散々だった。
結局のところ昨日と大差は無いが、当然だろう。
1日で大幅に良くなる事は有り得ないが、逆は十分考えられる事である。
一月二十一日
この日で3日目。然程変化は無いが目を閉じている時間が短くなったのと、幾分ノロノロ感じられた動きが元に戻った様に思う。
餌は与え続けているから、無駄な動きはせず一直線で餌の在る処へ来る様になった。


目の引き吊り具合が少し緩和されたかなと思わなくもないが、写す角度で見え方も変わるだろうからハッキリとは言えない。
よく観ると左側頭頂部が少し凹んだ様にも感じられるが、検証のし様が無い。
只、確実に良い方へ向かっているのは感じられる。「頑張れ、ジョー!」
一月二十四日
目の形は粗元に戻った。
眼瞼輪の目尻側から、その後にかけて鷂か猫の鋭い爪が刺さったのかなと想像しているが、それにしてもよくぞ眼球に刺さらなかったものだ。



目尻の後の肉が抉れている部分は、傷は酷そうだが時間さえ経てば問題なかろう。
それより眼球に問題無さそうなので助かったと思う可きだろう。
一月二十五日
一週間経った。
目の形は完全に元に戻ったが、眼瞼輪の目頭側の色素が欠けたと言うのか、黒くなくて肉色になっている。
色素が戻らなくても困る事は無いだろう。
それより問題なのは、朝ガレージへ行くと既にジョーが私を待っているのである。
信頼関係が出来たのでは無くて、正確に言えば餌を待っているのだろう。
勿論、今日も餌場へ直行した。
さて、何時迄栄養補給を続けるか迷うところである。


角度次第では目尻側が少し吊り上がって見えなくもないが、さして心配要らないだろう。
一月二十六日
目の形は完全に元に戻ったと思っていたが、これは写す角度次第で結構変わる様だ。


目の後は羽毛が生え変われば目立たなく、綺麗になるだろうから心配は要らないものと思われる。
一月二十八日
前日と略変わり無し。
今は睡蓮鉢の縁の苔の餌場に居る時間が長くなったが、与える餌の量に変わりは無いから食べてしまえば終わりであるが、仲々其処を離れなくなった。
餌の量を減らすか、それとも一気に与えるのを止めるか?

子供の親離れより、親の子離れの方が難しいのかも知れないなと思えてきた。
一月三十日
ジョーの日常を観ている限りもう殆ど怪我する前に戻っている様で、唯一餌獲りだけが楽になっていそうだ。
ここは一番、心を鬼にして栄養補給を止めるしか無さそうだ。
毎朝、ガレージの扉の近くの萩の木の枝で 待って呉れているのを見ると、餌を遣るのを止めるのは難しいけれど長い目で見れば仕方ない。
今月限りで止める事にする。


細かい事を言い出せばキリが無かろうが、眼瞼輪の目頭側の色素抜けと目尻の後の羽毛の乱れ以外に気になる箇所は無くなった。
一月三十一日
見る角度次第では結構酷そうに思えるが、見掛け以外は以前と何等変わらない。




目の形は完全に元に戻ったものと思っていたが、良く観ると目尻側が明白に変わっているのに気付いた。
とは言え、見え方に影響はないだろう。
栄養補給はこの日でお終い。
二月一日
二週間経ち、元の姿を知らなかった人には何も判らないであろう位に回復した。
勿論、この日の朝もジョーはガレージの扉の近くの萩の木の枝で私を待っていた。
信頼を裏切る様で心が痛んだが、ジョーの為にも餌を与えるのは止めた。


何となく不満そうに見えるのは考え過ぎだろう。

私には「無いぞ!」と催促されている様に見える。

円な瞳でジッと見詰められると・・・嫌々、ここは心を鬼にしなければと耐えた。


写そうと椅子を持ち出したら、私より先に・・・で、ジッと睨んでいる様に見える。
ま、栄養補給のお陰でそれだけ元気になったって事だろう。
二月四日
餌を与えなくなっても毎朝私を待っているのに変わりは無い。
私が思う程には気にしている風は無い。
お気に入りの餌場へ直行する事もなく、今迄通りに枝渡りしながら採餌しているので安心した。




以前と比べると左側頭頂部が少し凹んでいる様に見えるが、気にしない事にした。
二月六日
指摘されなければ判らない位に迄回復したと言えるだろう。


ジョーの瞳には確りと、デッキで椅子に腰掛けてジョーを写す私の姿が写っている。
二月八日
この写真を見る限り、もう治ったも同然だ。

左側頭頂部の凹みも気になる程では無さそうだし、眼瞼輪の色素切れなんて何の影響も無いだろう。
二月十二日
25日経った。もう完治と言っても良いだろう。



1月19日、最初にジョーの顔を見た時はどうなる事かと少しオロオロしたが、流石は野生だけあってしぶとく生き抜いた。
栄養補給の効果もあったかなと思う反面、余計なお世話だったかなと反省したりもしている。
まそれは兎も角、治って目出度し、目出度し👏👏👏👏