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新日本三鳴鳥

日本では昔から三種の神器、日本三景、日本三名湯、三羽烏に御三家等何故か三という数字を好む傾向がある様な気がする。

他にも仏の顔も三度迄や、三度目の正直、二度ある事は三度ある、と言うのもあるな。

 

それはどうでもいいけれど、日本三鳴鳥(日本三銘鳥と表記される場合もある)とされる大瑠璃、鶯、駒鳥だが、どうしてこの三種類が選ばれたのか経緯は判然としていないないらしい。

鳴鳥と言うからには声が良くないと話にならないが、果たしてこの三種類本当に鳴き声が良いのだろうか?

 

先ず大瑠璃だが新緑をバックに聴くあの鳴き声は確かに素晴らしいし、その姿の美しさも加味すれば選ばれたのは理解出来るが、個人的には鳴き終わりに聴こえる「ギギッ」或いは「ギチギチ」と聞こえる濁音が興醒めだ。

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個人的には大瑠璃は五月のイメージが強い。

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渓流沿いで聴く声は、その色も相俟ってとても清々しい。

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声、姿形の何を採っても日本三鳴鳥に選ばれたのは理解も納得も出来る。

しかし、もし私が選ぶなら大瑠璃はギリギリで入らないな。

​矢張り、あの鳴き終わりに聴こえる「ギギッ」或いは「ギチギチ」と聞こえる濁音が興醒めだ。

では鶯はどうかと言えば、計4羽も飼って色々楽しませて貰ったし、あの鳴き声はとても特徴的だし、美しいとは思うが日本三鳴鳥となると物足りないと言わざるを得ない。

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大抵の人が大瑠璃と鶯は外さないだろうとは思うが、他に素晴らしい候補が居て外せない。

駒鳥の鳴き声は名前の由来通り馬の嘶きに似て良く弾み、特に尾羽をピンと逆立てて鳴く様は勇壮だとは思うが、美しい鳴き声かと訊かれれば相槌を打つのは躊躇われる。

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喉も裂けよとばかりに勇ましく囀るのは大抵が若くて、相手の居ない雄だ。

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偶々飼育した駒鳥が思った程に囀らなかったので鳥屋の親父に文句を言うと、赤髭なら煩い位囀ると言うので購入した。

​鳥屋の親父の言葉通り、夜中迄囀って本当に煩くて困った記憶がある。

ところで、私が個人的選ぶとすればどうなるだろうか?

候補は色々居て、其々に個性的且つ特徴的であり仲々に決め難い。

取り敢えず候補を箇条書きしてみると

1:鷦鷯

2:黒鶫

3:黄鶲

4:磯鵯

5:目白

これを見たら、目白なんて入れるか・・・と思う人も居るだろう。

鳴き合わせ会で横綱になった目白に引けを取らないという個体を貰った事があり、この個体の声が他のとは異次元の複雑な美しさで、何とも言えず素晴らしかったが所詮は一代限りなので省くより仕方ないか。

 

順当に選べば番号通り黄鶲迄かな。

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日本で一番小さいと言われる菊戴と鷦鷯を同時に持った事のある人は多分殆どいないだろう。

65年位前、野鳥の捕獲をしていた頃に私は左右の手で同時に持った事がある。

小鳥の持ち方というのは結構難しいもので、今はもう忘れたが、確か中指と薬指で2本の脚を挟み、親指を背中に回して持った様に思う。慣れない人だと細い脚を折ってしまう事になるだろう。

勿論、手で持っただけでは何方が大きいか判る筈は無かった。

 

そんな事はどうでもよいが、兎に角鷦鷯の囀りはとても複雑で抑揚に富み、あの小さな体でよくもあんなに大きな声が出せるなと思う位大きな声である。

とても言葉や文字で表せる様なものでは無い。

後述の鳥笛で面白半分に相手をすると、必死になって鳴き返して来る様は音楽で言うところのCall and Responseの様だった。

 

コロナ禍前には我が家の庭へも毎年来ていたが、コロナ禍を境に色々な野鳥が来なくなり、鷦鷯も見なくなったのはとても残念である。 

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黒鶫の囀りも鷦鷯に負けず劣らず複雑で抑揚に富んでいるが、体が大きい分稍テンポがゆっくりしていて余裕が感じられる。

そんなに素晴らしい鳴き声なのに、贅沢にも煩いと感じた事があった。

23歳の時、仕事で上高地帝国ホテルに泊まった朝早く、窓の直ぐ近くで休みなく鳴かれて、疲れていたので流石にその時は煩く思ったものだが今、思い返せばとんでもなく贅沢な事だっだ。

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3番目は磯鵯と迷ったが黄鶲にした。

実際に囀りを聴く時のロケーションやシチュエーションも大事なので、それも考慮して黄鶲にした次第であり姿形も美しい。

大瑠璃と似た状況で聴く黄鶲の囀りも又清楚で素晴らしく、三鳴鳥に相応しい。

聞做しで「ツクツクホーシ」と言われるが、私の耳にはそうは聞こえない。

我が家の庭にも毎年必ず現れるが、残念ながら雄は写せる場所には出て呉れない。

但し、美しい囀りだけは届けて呉れいるので感謝している。

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上は有名なオーデュボンのバードコール。

​木製の筒に金属棒を挿し込んで回すと、小鳥の囀りに似た音が出る様に作られている。

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70年位前に購入した鳥笛。

見た通り笹(竹かも?)の筒に竹の軸を削った物を挿し込んだだけの簡素な作りの笛であるが、鳴らし様次第で結構色々な野鳥の鳴き声を再現出来る優れ物である。

昔は山や公園等で山雀を見掛けると、これを吹いて揶揄ったものだ。

即座に反応して、鳴き返して来るのが面白かった。

吹きながら歩くと何処迄も着いて来るし、中には飛び掛からんばかりに近付いて来るのも居た。

​その余りの真剣さに、これは良くないと思って止めた。

聞做しと言う言葉を御存知だろうか?

野鳥の囀る声を人間の言葉に置き換えたのを「聞做し」と言い、野鳥の囀り声を覚え易くしたものだと言えよう。

一番有名なのは、言う迄もなく鶯の「ホーホケキョ」だ。

時鳥は「特許許可局」「天辺懸けたか」

頬白は「一筆啓上仕り候」「源平躑躅、白躑躅」

仙台虫喰は「焼酎一杯グイー」

三光鳥は「月、日、星、ホイホイホイ」

他にも沢山ある。

 

更に鶯には方言迄あり、この話をし出すと長くなるので止める。

勿論、他の野鳥にも地域毎に方言らしきものはあるし、それ以上に個体毎の差はあって当然だろう。

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