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庭に来る珍しく無い野鳥達

​瑠璃鶲6

瑠璃鶲は結局12日を最後に姿を見せなくなった。

12日は姿を確認した後、直ぐに出掛けたので撮影は叶わなかった。

せめて後二、三日居て呉れたら満開の海棠桜に止ま​ったのが写せたのにと悔やまれるが仕方ない。

例年より気温が高かったので何時還るかと心配したが、それでも何とか海棠桜が咲く迄居て呉れた事に感謝有るのみだ。

贅沢言えばキリが無いが用心深い個体なのに、良くぞ色んな場面を撮らせて呉れたものだと思う。

​結局のところ尉鶲も瑠璃鶲も意外に好奇心が旺盛なのだろう?

​兎に角被写界深度が浅くて、これ位の角度だと瞳に合焦させれば眼先から手前はボケボケでとても見難くなるので、時には態と瞳を外して目頭辺に合焦させる事もある。

一見そう大きく変わる訳では無いが此方は瞳に合焦させてあるので、目先から嘴に掛けて結構大きくボケている。

​とは言え貌全体は上の写真程角度が付いていないので幾分見易いかとは思う。

一方此方のは目頭に合焦させてあるので、瞳に映った景色は幾分ボケているが全体としては見易いかもしれない。

数 mも離れれば何等気になる程の事では無いが、この近距離(凡そ1,3m近辺)で撮影するとなるとかなり気になる事ではある。

ところで、この個体が来期も来て呉れたらそれは美しくなっている事だろうと大いに期待している。

今期はこれが最後の写真となったが、来期に望みを繋いで七ヶ月間待つとしよう。

2024年4月20日記

​このところ庭に来る時間が早くなっていて、時には6時過ぎに来ている事もある。

そろそろ還る支度を始めているのだろうかと気に懸かる。

更に言えばここ3〜4日は最短撮影距離で撮らせて呉れていないのも何か引っ掛かるものがある。

勿論、考え過ぎだとは思うがそろそろ還る日が近付いていて少し興奮状態かなと思わなくも無い。

​とは言え普通に苔の上や桜の枝で餌探ししているし、特別変わった様子は無い。

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​強いて言えば西から来る事が多かったのが、東からも来る様になった位だろうか?

これ位の大きさで撮っている分には​とても穏やかで然程警戒している風は無さそうだし、そもそもブラインドは使用しない。

記録的な暖冬と言われた今季だが桜の開花寸前になって急に冷えたので、結局は例年並みか稍遅れた。

野鳥はそういう事には敏感なのだろうと思うが、それで還るのが早まるかなと少しは危惧している。

​見ている分には何事も無い様に桜に止まって餌探しなのか、蜜吸いなのかそれとも単なる遊びなのか?

啓蟄を境に小さな虫類が一気に動き出したのか地面で採餌している事が多い。

​かと言って桜の花に虫類が居るとも思えないが、それでも結構一生懸命探している様には見える。

それでも偶には何か獲っている様である。

​桜に止まっている姿を大きく写したくて色々工夫してみたが仲々上手く行かない。

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四月も一週間過ぎて、もう何時還っても不思議では無いので成る可く貌を沢山撮りたいけれど仲々撮らせて呉無い。

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もしかして来期に同じこの個体が来てもハッキリ判別する事が出来る意味からも大きく写しておかなくちゃ。

この個体が来期も来たとしたら、更に美しくなっている事だろう!

そして、もう少し警戒心が緩んで近寄らせて呉れたら言う事無いが・・・余り虫の良い期待はせずに兎に角少しでも長く元気で居て呉れたら充分だ。

もう何時還っても・・・と心の準備は出来ている。

とは言え、ペットロスでは無いが当分は寂しくて他の野鳥を写す気にもなれそうに無い様な気がする。

明日から雨の予報、雨に紛れて還るのだろうか?

ところで何処から来たのだろうかと気にはなるが知る術は無い。

県内に高い山は少なく、千m 超えるのは氷ノ山や三室山や後山他せいぜい十座少しだろう。

まさか六甲山からとも思えないし大山かな、それとも伊吹山かなと思ったりもする。

ま、尉鶲みたいに何千km もの長旅では無いのがせめてもの救いか。

さて、明日の朝は顔を合わせられるだろうか?

2024年4月7日記

全体的には暖冬とは言え、三月になっても意外に寒く彼岸近くになって雪が降ったりして庭での鳥撮りは結構寒い思いをしている。

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雪の中の瑠璃鶲はこれが今期の最後になるだろうから、逆光の中で舞う姿を写したかったけれどブラインドの近くをチョロチョロするだけなので諦めた。

​雪も昼前には溶けてしまい穏やかな冬晴れになったが、それにしても彼岸近くなのに寒い事。

近くで頻りに緑啄木鳥の鋭い声が聴こえるので、何時でも撮れる様に機材をセットして様子を窺っていたら瑠璃鶲が何度も行ったり来たり飛び交っている。​どうやら近くで虫を咥えて来ては、木陰で食べている様だ。

その内にフードの上に舞い降りて来た。

​確り準備出来ていたら面白いのが撮れたかもしれないが、予想外の事なので仕方ない。

そうこうしている内に次はオブジェとして置いてある鳥籠に興味を持ち出した。

上に止まっては中を覗き込んだりしていたが、やがて中へ入った。

​過去にはこの中で鶯や目白が、鵯や白腹に邪魔されずに熟柿を食べていた事があるがまさか瑠璃鶲がこの中へ入るとは思いもしなかった。

置き場所を変えても直ぐに入っているという事は余程気に入ったのかな?

この状態だけを見れば如何にも籠で飼っている様に見えるであろう。

子供の頃、約十年間でかなりの種類の和鳥を飼ったが

​瑠璃鶲は飼った記憶が無い。

花瓶に活けた桜を外気に当てる可く庭へ出したら、妻が樹脂製の野路子、瑠璃鶲、黄鶲、駒鳥を枝の間に挟んだ。

​一度で良いからこういう光景を撮りたいもであるが、無理だろうなあー!

2024年3月27日記

庭に居付いている瑠璃鶲は勿論一羽切りだから、撮っているのは毎回全て同じ個体であるのは言う迄も無い。

それでは飽きるかと言われれば一向に飽きはしないし、それどころか毎回新鮮である。

こんなチッポケな小鳥一羽ではあるが、毎朝庭に来たのを確認する迄は何と無く落ち着かないし、来たのを確認したらホッとするものである。

瑠璃鶲が来てから我が家の一日が始まると言えば大袈裟に聞こえるだろうが、実際のところその通りなのである。

​で、余程風の強い日や雨の降る日以外は殆ど毎日何かしら瑠璃鶲を写す様にしている。

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​勿論日に日に貌に変化がある訳では無いが、それでも新たにダニがくっ付いていたり、それが取れていたりとそれ也の変化はあるものである。

これが目白だと今の時期には換羽が始まったり、喧嘩して彼方此方に傷痕があったりする。

​その点瑠璃鶲は他の鳥達との触れ合いは一才無いから、そういう心配は無用だ。

同じ個体でも左右で眉斑や眼瞼輪の出方も違うし、嘴の形状も違ったりする。

​兎に角大きく撮れば色々な事に気付かせて呉れて仲々に面白くて止められ無い。

余程の事情が無い限り貌を撮る時はOM-1+ZUIKO 300mm 又は150〜400mm にテレコン付きだ。

これで 600〜2,000mm 迄カヴァーし、尚且つフルサイズと比べれば大幅に小柄で軽いとメリットは多い。

​反面画素数やダイナミックレンジを考慮すると少し心許無い気もするが、全て満たした機材は有る筈も無いので妥協するしか無い。

角度に因っては微妙に変化もあるが間違い無く同じ個体である。

​一番判り易いのは眼瞼輪で、ここは怪我でもしない限り形状が変わる事は無い。

毎日殆ど何の変化も無いが、変化があったらそれは何かが起こった証である。

​この個体が何処から来て、何処へ還るのやら知る由も無いが後二、三週間何とか無事で居て呉れと願うばかりである。

数年前から毎年尉鶲や瑠璃鶲や鶯等が居付いている。

留鳥である鶯は兎も角、尉鶲も瑠璃鶲も居付いた最初の頃は日に数回訪れるだけであるが徐々に庭で過ごす時間が長くなり、その内殆ど庭で過ごす個体も居た。

今期の個体は大抵午前中だけ居て、偶に午後にも来る程度である。

​一体何処で何をしているのやら気にはなるが知り様は無い。

後二、三週間、何をして遣れる訳でも無いが彼から得るものは結構多い。

一番判り易いのは撮らせて貰える写真であるが、それ以上に安らぎと言うか癒しと言うか計り知れない位穏やかな気分にして貰っている。

これこそ正に「幸せの青い鳥」であろう!

2024年3月20日記

暖冬の所為か積雪が無いので、雪の中での瑠璃鶲が撮れない。

比較的暖かい雨の日は普段より盛んに採餌行動をしているのを確認しているが、最近は地面に降りて餌探ししている事が多いと思ったらその日は啓蟄だった。

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​それにしても地面の上を蠢く小さい虫だけで事足りるのだろうかと気になるが、一日も休む事無く皆勤しているのだから凄い事ではあるな!

庭に活けた啓翁桜がお気に入りで沢山撮らせて呉れたが、そろそろ花弁が散り出した。

二月も終わりが近付いて西洋柊の実のサポニンが抜け出したのか白腹が盛んに食べ出した。

​瑠璃鶲も食べているのやら、イマイチよく判らない。

2,5m 離れれば瑠璃鶲はブラインド無しでも撮らせて呉れるが、今期の白腹は全く近寄らない。

​なのに撮り終えて離れると直ぐに実が無くなっている。

白腹が食べている間、瑠璃鶲は少し離れて様子を見ている。

偶に口にしているが、食べるところは見ていない。それでも時々嘴から何か吐き出しているところを見ると食べているのかも?

待望の雪が降り、やっと雪中瑠璃鶲が撮れる日が来た。

​とは言え直ぐにも溶けそうな雪なので急いで撮らなきゃ!

この時期苔は美しい緑色では無いが、それでも雪の白と西洋柊の実の赤とが良く映えて仲々に美しい景色である。

今期の雪景色は​多分これが最後だろう?

​例年だと四月に入ってから少なくとも一週間は居るが、暖冬の今期は来るのが一月半遅れたので、何となくではあるが還るのも少しは早い様な気がする。

仲々思う様なのは撮れないが、それでも故障気味のα1を騙し騙し撮ったし、新型になったOM-1にも早く慣れる為にせっせと使っている。

2024年3月13日記

二月も終わりに近付いて来るとピラカンサスや西洋柊のサポニンも抜けるのか、鳥達が食べ出した。

目白も食べ出したが、瑠璃鶲は南京黄櫨の実は食べても西洋柊の実は食べようとはしない。

試しにヴィオラのバスケットの内に南京黄櫨の実を隠したら、見ていたのか探し出して食べていた。

何がどう違うのか知らないが南京黄櫨に鎌柄に紫式部の実は良く食べているが、西洋柊の実を食べているのは見た事が無い。

それは兎も角、部屋に活けようと啓翁桜と桃の枝物を買って来て取り敢えずバケツに入れたら、見ていたのか直ぐに飛んで来てバケツの縁に止まった

かと​思ったらヴィオラのバスケットの把手に止まって桃の花を見上げているといった具合で、好奇心旺盛なのは間違い無い。

​勿論、活けたら直ぐに遣って来るが花粉をどうこうしようとする訳では無さそうだ。

何時も思う事だが、どう見ても花を愛でている様に思えて仕方がない。果たして何を考えているのだろう?

​ま、多分何も考えてはいないのだろうが?

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活ける​前から花の間を飛び交うものだから花びらが沢山落ちてしまうがお構い無しだ。

活けたら​活けたで餌探しを始めるが、この時期桜や桃の花に虫等居る筈も無さそうだが・・・

​それでも何か獲った様ではある。

​翌日も花を庭に出したら、同じ様に花の周りを飛び交い餌探しなのか・・・まさか遊んでいる訳でも無かろうに?

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撮影距離5,5〜6,0m、これ位の動きだとシャッター速度1/2,000 秒以下だと余程幸運に恵まれないと厳しい。

但し、撮影距離がもっと離れればそうでも無いのかも知れないが飛び物には余り興味が無いので良くは判らない。

​画面一杯に撮りたいが、SONYレンズの最短撮影距離ではそうも行かないのが残念である。

​ところで一続きの写真の​様に見えるかも知れないが、そうでは無くて何度も何度も同じ様な行動をして呉れた結果撮れたので瑠璃鶲のお陰である。

動きが全く予想不可能な上に気紛れなので途中で引き返したり、又ホバリングしたりと兎に角翻弄されっ放しである。

青空をバックに翼を逆光で撮れば、陽光を透かして美しいかとは思うが余程高い処に花瓶を置かなければならなくて無理だろうし、地面に仰向けに寝転んで撮る手はあるが重い機材を持ち続ける自信は無いので諦めざるを得ない。

2024年3月3日記

西洋柊の真っ赤な実が沢山成っているのに、今期は鵯も磯鵯も白腹も殆ど見向きもしない。

サポニンという毒があるのは知っているが、毎年鵯も磯鵯も白腹も鱈腹食べているのを見ている。

今期は未だ毒性が強く残っているのかな?

瑠璃鶲の餌場の苔の上に沢山の実が落ちていて、それはそれで仲々綺麗ではある。

瑠璃鶲は南京黄櫨の実は食べるが、西洋柊の実を食べるところは見た事が無いから、食べないのかも?

そう言えば鳥撮りを始めて直ぐの頃、千里中央公園で撮った瑠璃鶲雄は南京黄櫨の実を食べながら蒐集していた。

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拾い集めてから食べ出した・・・栗鼠みたいな奴だな。

我が家の​西洋柊は毎年沢山実を成らせて鳥達のお腹を満たしている。

何故、今期だけ食べないのかと気にはなるが全く食べていない訳では無い。

瑠璃鶲西洋柊の実には何の興味も無さそうではあるが、苔と西洋柊の実とが様に成っているので写さない訳には行くまい。

大事そうに脚の間に挟んでいる様に見えるが、単に偶々そうなっただけの事でしかない。

2m 先のカメラを警戒しているのだが、同時に餌を探してもいる。

それにしてもこの取り合わせは仲々に美しくて沢山写した。

色々な処へ、色々な鳥を写しに行きたいのは山々だけど今は体調の問題もあって出掛け辛いので庭に来て呉れるのはとても有難い。

​それも、こんなに美しい瑠璃鶲の雄だなんて贅沢な事だ。この機会に確り撮らなきゃ来年はどうなるやら?

瑠璃鶲は性格が穏やかなのか他の鳥が来ると追い払ったりする事無く自ら身を退いているが、幸いにしてこの場所は直ぐ前にブラインドを設置しているので磯鵯以外他の鳥は殆ど来ない。来ても山雀が水を飲みに来る位で、しかも山雀は瑠璃鶲を追い払う事は無い。

食べる​訳では無いので突っついたりはしないが写真に撮るには有難い小物である。

​大抵の鳥は木の実を食べるし、瑠璃鶲も南京黄櫨や紫式部の実は食べているが西洋柊の実には興味が無さそうである。

ところで昨日磯鵯を撮っている最中に連雀が屋根の上に居て、一斉に翔び去ったが、今日は瑠璃鶲の撮影中に60羽位の群れが近くを周回していた。

来ると良いのにと思っていたら、何と我が庭の南京黄櫨の枝にその集団が止まった。

折角なので撮りたいが狭いブラインドの中ではどうする事も出来ず諦めるより仕方無かった。

ところが何と次の瞬間、凄い羽音と共にその集団が目の前の睡蓮鉢に一気に降りて来て水を飲み出した。

フードの前 1m の処に何羽もの連雀がウヨウヨしていて、呆気に取られて一枚も写せず仕舞いとは我ながら情け無い限りではあるが明日に期待しようと諦めた。

で、その集団は庭の松の木で一服し、やがて去って行った。

​勿論、その間瑠璃鶲は何処かへ避難していたが連雀が去ると間も無く苔に戻って来て何やら耳を澄ませている風であった。

​で、一瞬身体を翻すや否や苔の隙間へ頭を突っ込み何かを獲った様だ。

どの鳥もそうだが餌を食べた後は満足そうに何かグチャグチャ言っている。

以前に居付いていた個体は一日の半分以上、日に依っては略一日中我が庭で過ごしたものだがこの個体は8時前後に遣って来て、せいぜい 2〜3 時間位で何処かへ行って仕舞う。

​暖冬故意外に早く還るかもしれないので、今の内に確り写しておかないととは思うが兎に角用心深いので仲々思う様なのが撮れない。

フードの先端から2m 位離れた撮影だと警戒はしていても然程では無く穏やかに写せる。

​それがフードの先端から 1m 以内の撮影だと警戒の度合いが異なり、場合に依っては苔の上へ来ない事もありその時点で撮影終了だ。

​ブラインドに使われているゴースと同じ迷彩柄の生地をレンズに被せて、少しでも刺激を与えない様にしているが偶々レンズの前に被さっていて霧が懸かった様な写りに成った。

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​数年前から主に庭に来る珍しくも無い野鳥の貌を写しているが、大きくする事で色々な発見があり面白くて止められ無い。

年齢的にも体力的にも性格的にも私に適している様に思えるし、何より本人が気に入っているので出来るだけ確りと細部迄鮮明に写し込んで行く積りである。

​問題も多く、兎に角瞳に合焦させるのに「鳥の瞳AF」が殆ど役に立たないのは辛いがメーカーもこの近距離での想定はしていなかったのではと想像するが果たしてどうなのだろうか?

それに現状では OMDS 以外のメーカーのレンズは最短撮影距離が遠過ぎて、詰まりは最大撮影倍率が小さ過ぎて殆ど使い物にならないのが残念である。

他にはSONY α1を使っているが優秀な600mm/4レンズは最短撮影距離 4,5m、最大撮影倍率 0,14 倍では話にすらならない。

このレンズがせめて 2m 位迄寄れるのならかなり違った展開になるであろう。

個人的には期待したいが、需要は無いであろうからメーカーが本気で取り組むとも思えないから諦めている。

2024年2月16日記

今更ではあるが一応最短撮影距離で写してみる事にした。

幾ら用心深い個体とは言え徐々に馴染んでいる実感はあるのでそろそろかと思われる。

ブラインド越しではあるが、フードの先端からだと僅か80cm 位しか離れていないのでかなり警戒されるが今

迄も同じ事を繰り返して来て何とか撮影しているので多分大丈夫だろう。

他の鳥もそうだったがブラインドを設置していると興味深そうに眺めている。

明確な理由は無いが、何となく撮れる気がしたのは瑠璃鶲がはしゃいでいる様に見えたからかも知れない。

​ブラインドを設置し終わり、カメラを運び込み、椅子やテッシュペーパーやゴミ箱等一通りの物を入れて準備完了。

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鳥の近接撮影で厄介なのは貌の角度である。

何しろ被写界深度が極端に浅いので、真横向き以外だと目以外が大幅にボケて見辛い写真となる。

​この写真も瞳に確り合焦させてあるが、眼先から嘴が大きくボケているので見辛いと言わざるを得ない。

これは眼先に合焦させてあるので本来ならゴミ箱行きだが、どちらかと言えば目頭から眼先辺に合掌させた方が写真としては見易く感じるだろう。

この2点は略真横向きなので見易く、特に上のは嘴の先端迄割と確り合焦している。

​実際の撮影中は被写体がファインダー内を出たり入ったりしていて、とても構図がどうだなんて考える余裕等全く無い。

​個人的には図鑑写真みたいなのは結構好きなのだが、面白味に欠けるのは事実なので少し頭を傾げたのもと思うが仲々思った様なポーズは・・・。

首を傾げられて困るのは、兎に角眼先から目尻までのボケ具合を見辛く無い程度に収める事である。

​なので、この距離での正面貌なんてのは問題外で、沢山撮ったけれど殆どはゴミ箱行きとなった次第である。

光線状態の問題もあり殆どが同じ向きではあるが、鳥もその日に依っては向きに何か拘りがあるのだろうか?

実際には餌と好奇心と警戒心の狭間での結果だろうかとは思うが?

2024年2月15日記

今回の瑠璃鶲雄の、この用心深さこそが長生きの唯一の秘訣であろう。

最初の瑠璃鶲雌を除く全てが人懐っこかったし、鶲類は比較的馴れ易くてそんなには人を怖れないのは知っていたが、鶯が馴れた話は聴いた事が無い。

前回の鶯は庭で巣立って、其処で育った個体だろうがそれにしても良く馴れたものだと思う。

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用心深いのはある意味では歓迎すべき事だろうが、撮影するに際してはかなり厄介ではある。

​何方から庭に来て、最初はどの枝に止まって、次はどの枝というのは略判っていても勿論毎回必ず同じとは限らないし、行動を観察していると結構気紛れっぽい。

野鳥にとって雪の日は色々な意味で大変だろうと思うが、鳥に拠っては楽しんでいる様に見えるのもいる。

​真っ白い雪の上の瑠璃鶲はとても綺麗だが、思う程には降って呉れず期待したのは撮れなかった。

​今迄見られ無かったが、今日は目尻にダニが着いていた。厄介な事にならないと良いのだが!

何処でダニを拾って来るのかは判らないが、餌獲りの際には色々な処へ頭を突っ込むので避ける事は無理だろう。

​それにしても目白や雀に着いているのを見た事は無いが、何か理由でもあるのだろうか?

仲々2m 以内に近付けそうにも無いので思い切って 2,000mm で撮ってみる事にした。

絞り解放でF11。撮影倍率が大きく、シャッター速度が遅くなるので当然ブレ易いが近付ける迄は仕方ない。

困るのは近い程ファインダー内に鳥を捉えるのが難しくて、フレーミングする余裕が無い事である。

鳥は目の前に居るのにファインダーで捉えられないと言うと、この距離で撮影した事の無い人は信じられないかも知れないがこれが一番厄介と言うか、難しい。

​近過ぎてドットサイトは勿論役に立たないが、もしかしてこの近距離でも役に立つドットサイトがあるのだろうか。

これで撮影距離 2m 強、トリミングは略無し。

最短撮影距離の 1,3m だと貌が画面一杯になり、余程上手くフレーミングしないとはみ出てしまう。

最短撮影距離だと全て警戒心むき出しの写真ばかりで、忸怩たる思いはあるが興味が勝って撮らずにはおれないのが本音である。

その事の善し悪しは兎も角、拡大撮影自体はとても面白く今迄気付かなかった事に気付けたり、新しい発見があったりと楽しい事の連続である。

2024年2月4日記

今迄貌を撮って来た内で今回の瑠璃鶲雄が最も手強そうだ!

撮影距離 4,5m(SONY 600mm/4の最短撮影距離)ならブラインド無しでも普通に撮らせて呉れるが、3m辺

からは警戒し出して来てそれ以下だと急に態度が変わり撮り辛くなり、手持ち機材の最短撮影距離 1,3m迄近寄ると撮らせて呉れなくなる。

ブラインドに入っているとは言え、私のお気に入りのブラインドは網戸越しみたいな感じなので鳥からも中が良く見える筈だから余計に警戒されるのかも知れない。

​目の前 80cm位にレンズがあり、自身が映っているので警戒しない筈は無いが、それにしても他の個体とは比較にならない位警戒心が強い。

​多分3歳半だと思うが、ここ迄生き延びるにはそれだけの警戒心が無ければという事なのだろう。

​これ位離れてガレージの内からだとさして警戒している風は無い。

​ブラインド無しの剥き出しなので少し気にしているが離れているので偶にチラチラ見る位である。

園芸店で切株を見付け、庭のオブジェとして衝動買い。

庭に置いたら他の鳥達は見向きもしないのに、雨にも拘らず案の定直ぐに見付けて偵察なのか止まりに来た。

​餌を探している風は無いので、止まり心地でも検証しているのかな?

居付いて未だ三週間にもならないので焦る事は無いのだが、例年より一月半遅れなのでツイ気が急いてしまうのも仕方ない。

​それに前回の個体と比べるとバフ色がスッカリ消えていてとても美しいので、確り大きく撮りたくてウズウズしているのが本音である。

​今のところは未だこれ位しか近付けないが、その内に貌だけを画面一杯に大きく撮る!

頭頂部も背部もバフ色は認められないし、嘴に少し欠けがある以外大きな傷も無くかなり美しい個体なので期待は弥が上にも増すばかり。

とは言え焦らずジックリ構えて、嚇かさ無い様に近付かなければ貌だけを撮るのはとても無理である。   

2024年1月24日記

今日も9時前に来たが、目白と衝突しそうになって何処かへ翔び去った。

成る可く驚かさない様に SONY 600mm/4 の最短撮影距離(4.5m) 近辺で撮る事にしてブラインドをセットしていたら、意外に早く戻って来た。

これ位の距離だとそんなに酷く警戒する風でも無く割と落ち着いている。

とは言え勿論警戒を怠る事は無いが、四六時中緊張している訳では無さそうなので比較的安心して撮影に集中出来る。

​何かあった時の為にこの個体の身体的特徴を確り把握しておこうと思えども、仲々決定的な特徴が見付から無い。勿論何も無ければそんな必要は無いのだが、もし来期も来たら判らなくは無いだろうか?

今迄の尉鶲雄も瑠璃鶲の雄も雌も、それに鶯も兎に良く懐いて妻の掌に載ったりもした。

尉鶲雄は撮影準備を始めると撮って呉れとばかりに近くの枝に止まってポーズ、考え過ぎだろうとは思うが?

瑠璃鶲雄もブラインドを設置すると必ず近くへ来たものだ。

さて、この個体はどんなだろうかと多いに楽しみでもあり、馴れないかもと心配でもある。

普通なら三葉躑躅や桜の咲く頃迄は居るだろうとは思うが、それとて保証は無い。

色々な場面を撮りたいのは山々だが瑠璃鶲は大人しいので、庭に居付いている他の野鳥に追い払われる事も多く滞在時間が短いと難しい。

その内に一日の殆どを我が庭で過ごす様になればしめたものであるが、どうなるやら?

そろそろ近接撮影準備をとは思うが未だ居付いて一週間、さてどうしたものやら?            2024年1月11日記

今日で6日目。

本来なら今日位から写し始める予定だったが一月半待ったので、我慢し切れずに早々と写したがまあ順調だろう。

2〜3m迄近付くと流石にかなり警戒するが、4,5m以上離れればそんなには警戒している風でも無さそうだ。

​とは言え成る可く驚かせ無い様にしなければ、何時急に居なくなるやも知れないので用心に越した事は無い。

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同じ種類の鳥だから動作振る舞いが似ているのは理解出来るにしても、来る方向から止まる枝の順序迄略同じとは驚くしか無い。

更に良く観ていると餌を獲る場所や、探し方も略では無く全く同じである。​もう、そんな事を詮索するのは止めにした。

餌を咥える瞬間は仲々上手く撮れない。

​微妙なピントや少々のブレさえ気にしなければ見られる程度のは撮れるが、何時か嘴を開いて餌の昆虫を飲み込む瞬間を確り撮りたいものだ。

​暖冬の所為か意外に餌になる昆虫類が活動している様なので、機会はあるだろうと期待している。

久し振りに美しい雄なので沢山、否枚数より良い写真を撮らなければ勿体無い。

​今から色々構想を練ってはいるが、何しろ相手は生き物だし気紛れだし想う程上手く行く訳も無かろうが、あれやこれやと想像するのは楽しいものである。                       

2024年1月9日記

本当は一週間位そっとしておいて確り馴れてからジックリ撮る積もりでいたが、一月半も我慢させられたので

成る可く刺激しない様にしながら撮っている。

出る回数は未だ少ないけれど、5〜7日と順調に飛来して庭を翔び回っているので居付く積もりらしいから一安心。

毎朝9時前後に来ているのは、彼の行動予定に我が庭がインプットされた証だろう。

8日もブラインドを用意していたら9時前に来た。

未だ未だ馴れている訳では無いので、この日は600mm/4の最短撮影距離の4,5m近辺で撮る事にした。

​これだけ離れると気が楽なのか、安心して落ち着いている様子が窺える。

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それにしても鶲類は全て我が家の西の方から来るのには何か訳でもあるのだろうか?

​それに、正確では無いが止まる枝の順番迄略同じだ。同じ個体なら判らなくも無いが、違う個体でも殆ど同じ順番に止まるので撮影する方は楽ではあるが、気になる事夥しい。

鳥の正面顔は色々な理由で写したく無いが、前向きに止まれば仕方ない。

それに、これ位離れれば嘴の付け根から目迄略被写界深度内だろうから、嘴のボケもさして気にはならない。

このレンズはSONY 600mm/4だが、ZUIKO 300mm/4の被写界深度表では絞り解放で5mの場合38mmとなっている。

ZUIKO 300mm/4もフルサイズ換算なら600mm/4だが、被写界深度はどれ位変わるのだろう?

鳥が少し向きや位置を変えたら露出も大きく変わる事になるし、測光もスポット測光や平均値測光他補正値を変えたりと結構忙しいが瞬時に全ては無理なので、駒毎に大幅に露光値が変わっていて見苦しいが仕方がないと諦めている。

​対処方法は色々あるが、どれも一長一短・・・私は多分この侭で通すだろう。

これ位の角度なら被写界深度を気にせずに写せるが、仲々そう上手くは行かないものだ。

それにしてもこの個体はバフ色がすっかり消えているし、嘴にも大きな傷は無く写していても楽しい。

​以前の雄位馴れて呉れたらかなり色々なのが写せるのだが。

本当に偶にしか水浴びしないので仲々写せないが、何とか撮りたいものだ。

他のを見ていると暑い夏より、寒い冬の方が良く水浴びしている。

と言うか、山雀でも雀でも夏には水浴びしているのを殆ど見掛け無いが、冬には本当に良く水浴びしている。

​寒い冬には近くの有馬温泉へ出掛けているのかな・・・まさかねー。

この日も少し雪が舞ったが積もる程では無かった。

積雪の朝の瑠璃鶲を撮るのもとても楽しみだが、暖冬の今季はどうなるやら?

上手く行けば後三ヶ月撮らせて呉れるだろう。

やがて蝋梅、水仙、クリスマスローズ等が咲き出すし、3月下旬になれば三葉躑躅や桜も咲く。

尉鶲雄も以前の瑠璃鶲雄も鶯雄も全てが目新しい物に興味を示して積極的に止まりに行ったが、果たしてこの個体はどうだろうか。

尉鶲雄の様に大怪我せずに元気で過ごして呉れたらそれで十分だし、特別何も無くても元気で居て撮らせて呉れるだけで有難い事だと思わなければ!                               2024年1月8日記

2023年秋、心待ちにしていたのに瑠璃鶲も尉鶲も雄は姿さえ見せ無かった。

尉鶲の雌が数度立ち寄っただけで、居付く気配さえ見せないのは寂しい限りである。

何しろあの暑さだったので来るのが遅れるだろうとは予測していたが、それにしても黄紅葉真っ盛りの枝に止まったのを写そうと楽しみにしていたのでガッカリした。

それでも12月になればとの淡い期待も裏切られて年を越す事になった。

結局2023年秋には庭では、尉鶲も瑠璃鶲も雄の姿は見ず仕舞いで終わった。

明けて2024年元旦、カーテンを開けたら居るかもとの期待も裏切られた。

夕方には能登半島にとんでもない地震が・・・で、翌日には飛行機事故と立て続けに大惨事!

正月早々暗いニュースの連続で精神的に滅入っていた3日の昼過ぎ、妻が「来たーッ」と叫んだ。

妻の視線の先を見ると瑠璃鶲の雄が横枝に止まっているではないか、しかも良く観るとバフ色の残っていない美しい個体である。

前回、居付いていた個体かどうかは撮影して拡大してみなければ何とも言えない。

しかし、この時期なので偶々立ち寄っただけかも知れないし、勿論居付く保証なんてある筈も無い。

とは言え、直勘で何となくではあるが居付くと思えた。

何故なら、枝に止まった侭で周りを観察している様に見えたのと、更には止まった枝の周りをも渡り歩く様にチョンチョンと翔び跳ねていたからである。

その日はそれだけで何処かへ翔び去った・・・さて、翌日来てくれるのやら?

1月4日、来るものと決めて掛かってガレージ内から撮る準備だけはしておいた。

朝食後9時過ぎ、ガレージに行き機材をセットして待つ事約10分、案の定思った通りの枝に止まったので数枚写した。

勘と言えば勘ではあるが、単なる山勘では無くそれ也の経験に裏打ちされた勘ではある。

短時間ではあったが周りの様子を調べるが如くに動き回ってから、翔び去った。

その時点で居付くと確信出来た。

1.jpg

撮影後、直ぐにパソコンで拡大して前回のと同じ個体かどうか確認したが、同じ個体では無かった。

前回の個体なら嘴の右側に特徴があり、それを確認すれば簡単に判別出来た。

しかし、それは兎も角バフ色の消えた美しい個体であるのが嬉しい。

​何とか居付いて呉れる事を願って、深追いしないで様子を見る事にした。

3.jpg

頭頂部にも背部にもバフ色は確認出来ない。この色合いだと3歳半位になるのだろうか?

野鳥の身体は詳しく観察すると結構傷付いていたりするものである。

​それは縄張り争いや餌の獲り合い他、天敵に襲われたりもするし嘴等は結構割れたり、皸が入っていたりもする。

片脚の個体も意外に多く見掛けたし、趾の欠けたのも珍しくは無い。

この小さな身体で、それだけ色々な困難に打ち勝って生き延びるのはそれは大変なのだろう。

​そう言う意味からも美しい瑠璃色の雄は「幸せの青い鳥」と珍重されるのは理解出来る。

庭に来た瑠璃鶲雄の内では一番美しい個体かと思われる。

確り居付いて呉れさえすれば、4月に入ってからも一週間位は居るだろうから色々な場面が撮影出来そうだ。

とは言え、個体差はあるので近付けるかどうかも不明だし、もし神経質な個体なら近付くどころか或る日急に

居なくなる事さえ考えられる。

​今は兎に角、成る可く刺激せずに様子見しなければ・・・。                      2024年1月4日記

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