BIRD-CAFE
野鳥天国
庭に来る珍しく無い野鳥達
鵯(ヒヨドリ)
スズメ目/ヒヨドリ科
日本人からは烏の次に嫌われているのが鵯だろうし、私も普通に嫌いだった。
理由の一つがあの喧しい鳴き声であろう事に異論はあるまい。
同じ理由で三位は椋鳥かな?
それと意地悪そうな目付きも嫌われる理由の一つである様な気がする。
しかし夫婦仲は良さそうだし、一緒に居るのを見掛ける事が多い。
全体に灰色っぽい地味な色合いの、細長いスラッとした体型で鶫より稍大きい。
飛び方が波状で直ぐに区別が付く。
花蜜等甘い物が好きだが、花の蕾も食べるし、木の実から昆虫類や小鳥の雛でも食べるらしい。
それは兎も角、一見地味だけど良く観察すると結構フォトジェニックな姿形色ではないか。
それに日本近辺にしか居ないらしく、欧米人には其れ也に興味を持たれてもいるらしい。
ある時花の蜜を吸っている目白を写していたら、鵯が追い払ったのか急に花粉塗れの顔がファインダーを占領した。
タイミングが良かったのか、悪かったのかシャッターを切ったら鵯の顔が画面一杯に写っていた。
少しピントは悪かったけれど、目付きの鋭さや羽毛の美しさは仲々のもので興味が湧いて来たものである。

それからは少し意識して写しているが、見掛けの横着さからは伺い知れない位警戒心が強く臆病でもあり目白や山雀の馴れ馴れしさとは雲泥の差である。
ブラインドを設置して待っていると、餌や花蜜等目的物へ行くにも絶対に一気には行かないで少しずつ少しずつ距離を縮めて行くのである。勿論少しでも異変を感じたら直ぐ逃げ出してしまう。
ブラインドに入って窓からレンズを出し、迷彩布でレンズを覆って撮影するのだがレンズを振ると直ぐに逃げてしまう。
だからと言って視界に捉える為にはレンズを振らなければどうしようも無いので、ほんの少しずつユックリとレンズを振らなければならい。
ピントも本当は MF で撮影したいところだが、ピントリングを丁寧に回しても直ぐに反応して逃げる体勢になるので仕方無くAF で撮影している。
当然シャッター音には過敏に反応して逃げるから、カメラの設定は静音シャッターやサイレントモードでなければ無理である。
幸いOlympus OM-D E-M1Xには静音モードというのがあるから助かっているが、Nikon D500の時にはシャッター音に驚いて逃げられた。
近接撮影の殆ど全てはOlympus Zuiko 300mm/4にテレコンを着けてであるが、兎に角被写界深度が極端に浅い上に撮影距離は略最短撮影距離の1,5m位であるから尚更浅い。
おまけに最短撮影距離だと鵯の顔は略画面一杯であるから、少しでも動くと画面から消えてしまう。
AF ターゲットの位置は或る程度勘で決めておいて撮影の都度セレクターで目に合わせて位置を変えるのであるが、少し動いても画面から消える位であるから慎重にカメラを動かしながらAF ターゲットの位置も変えなければならない。
文字にするとこれだけの事であるが、狭いブラインドの内で被写体を刺激しない様にユックリ丁寧にカメラを動かしながらであるから相当に厄介ではある。
因みにどれ位被写界深度が浅いかというと、センサーと顔が平行だと目頭~眼球~目尻には略ピントが合うがそれでも嘴は深度外である。
この平行が崩れると目頭にピントを合わせたら眼球の前半分、目尻にピントを合わせたら眼球の後半分、眼球にピントを合わせたら略眼球のみにしかピントは来ない。

目頭から眼球の頂点にしかピントが来ていない。
絞れれば良いが兎に角少しもジッとして呉れない被写体であるからシャッター速度を落とす訳には行かないので、大抵は開放かせいぜい一絞りが精一杯である。

この様に目頭〜眼球〜目尻がセンサーと略平行だとこれ位は合焦する。
しかしピントは言う迄も無いが、それ以上に被写体ブレが問題で有る。
ではISO感度を上げればと言っても画質が荒れるのも嫌だし、悩むところではある。
こういう状況での撮影であるからピントの良いのが撮れた時の喜びは大きいけれど、仲々そう上手くは行かないものである。
考えてみれば此方は単なる趣味道楽で撮影しているのであるが、相手はと言えば必死に生きているのであるからして彼我の溝は決して埋まる事は無い。
しかしシャッターボタンを押す時は互いに真剣勝負であると心得ている故、相手にもそれ也の敬意を払いこそすれ手を抜いたり、気を抜いたりはしない。
少し大袈裟に言えば、撮らせて戴いているのであると心懸けている。









それ迄は興味の無かった鳥だけど少し意識して撮り出してみると、それ也に興味も湧き個体毎の性格も判り面白味が増して来た。
それに日本近辺にしか居ないというのもあるし、何しろ庭に居ながらにして撮れるのが一番有難い。








