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庭に来る珍しく無い野鳥達

鶯(ウグイス)

​スズメ目/ヒタキ科/ウグイス亜科

我が家及びその近辺で三羽位の鶯が鳴いているが、ウーちゃんが一番下手糞だ。

しかも、鳴き始めた頃からほんの少し上達したきりで、その後は一向に上達しない。

それでも毎朝確実に鳴いてはいるので、元気にしているのは間違いなさそうだ。

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他のはそれ也に上達して、何とか「ホーホケキョ」と聴こえる程度にはなっている。

その所為もあってか我が庭にはウーちゃんが居るにも関わらず、別の雄が来て結構鳴いている。

そんな時ウーちゃんは一応鳴き返してはいるが、どう聴いても他の雄の方が優勢そうだ。

で、喧嘩になって傷付いたのかもしれないなと推察している!

この調子だとウーちゃんには一羽の雌も当たらないのだろうか?

でも外観は仲々良さそうに見えるけれど・・・鶯は人間みたいに外観を重視しないのだろうか?

​早く良い相手を見付けて、我が庭で営巣〜産卵〜育雛〜巣立ちとなるのを願っているのにな!

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​逞しさは不足しているが、品が良くて美しいと思うが・・・

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どうでも良い​事ではあるが駒鳥、小瑠璃を撮りに行って車を駐めた柳沢峠駐車場で盛んに鳴いていた雄は仲々素晴らしい声だった。

鶯の鳴き声は良く方言に喩えられるが、地域や個体に拠って結構違いがあるのは事実だし、それはそれで面白い現象だ。

前にも書いたが知り合いの養鶏業者が巣から雛を持ち帰って、挿し餌で育てた個体は「ホーホホ、ホケコッコー」と鳴いていた。

​親の声を知らない内に他の声を聴かせればそうなるのだろうが、だからと言ってまさか鶯が「ヒンカラカラ」とは鳴くまいが。

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​食べる前なのか、後なのかは知らないが(多分前だとは思う)舌の下側に粘液が膜を張った様に見える。

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風が強くて、吹き飛ばされそうに見える事もあるが・・・仲々どうして鶯の掴む力の強い事。

飼っている時にはどうしても手で身体を掴まざるを得ない事があるが、そういう時の趾で指を握り返してくる力は鶯が強かった記憶がある。

大瑠璃なんて身体を掴むと諦めてか、大人しいものだった。

​あのか細い趾では掴み返されても大した事はなかっただろうが。

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円な、可愛く幼な気な瞳。

​これから伴侶を何羽か見付けて子育て出来るのだろうかと少し心配しているが、案外に強かなのだろうな!

桜は例年より大幅に早かったけれど、三葉躑躅は略例年通りに咲いた。

庭の彼方此方に自生しており、毎年美しい花を咲かせて楽しませて貰っている。

何故か木通が絡まっている木が多いが特に理由は無く、この近辺に木通が多いというだけだと思う。勿論秋には美しい紫色の実が沢山なるが全て野鳥の為に残しておいてある。

​三葉躑躅と同じ時期に地味な花を咲かせる・・・今秋も沢山の実が野鳥達を喜ばせそうである。

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​木通の花(左上の小さな茶色)を眺めている様に見えるが、まさか秋になったら実を食べてやろうと思っている訳ではあるまい。

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​地味な色の鶯でも華やかな三葉躑躅には良く映て、結構様になるものだ。

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正確には判らないが、庭で聴く限りに於いては近くに最低三羽の雄が鳴いている様に思える。

我が庭に限っても確実に雄が二羽は居るが、その所為での縄張り争いの結果なのか写真を拡大して観るとウーちゃんの眼瞼輪が少し切れて、血が滲んでいるのが判った。

ま、​これ位の傷なら大した事は無いから良いが嘗て尉鶲が瀕死の重傷を負った事があったので気になった。

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三葉躑躅の​周りにも何やら餌になる虫は居る様で、先日から何かの蛹を咥えているのを何度か確認している。

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そもそも三葉躑躅へは何の為に来ているのだろうか?

​勿論花を愛でに来ている訳は無いし、餌が豊富に有るとも思えないし???

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獅子頭の美しい新緑の中で何をしているのやら。

​兎に角彼等の行動は仲々に理解し難いものがある。

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基本的には​餌を探して食べる事以外は、水を飲んだり行水したり位で特に何かを楽しんでいる風は無さそうである。

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七面倒くさい詮索はどうでも良くて、只々美しい姿や可愛い仕種が写せたら充分である。

ところで尉鶲も瑠璃鶲も冬鳥で四月半ば迄には還ったが、留鳥である鶯は何時迄写させて呉れるだろうか?

営巣、産卵、育雛の時期にも来るだろうか?

​鶯の雄は子育てには協力しないそうだから、その時期にも庭で餌探しするのだろうかと今から楽しみにしている。

今年は何処とも桜が矢鱈早かったので花見の機会を失った人も多かった事だろう。

幸い京都の円山公園や地元の芦屋川、武庫川上流等の満開の桜を観られたが殆どは興味の無い染井吉野である。

それより行き帰りの六甲山系の辛夷の見事さが際立っていた。

結局今春は好きな山桜は観に行けていなくて、庭ので我慢するしか無かった。

鶯と山桜の絡みを撮りたかったけれど、我が庭のは位置が悪くて様にならないので諦めるしか無い。

で、桜より桃色のグラディエーションが美しい海棠桜を買って来て写す事にした。

海棠桜は中国原産で、正確にはバラ科リンゴ属である。

​桜の後に美しい花を咲かせるので人気があり、種類も多いが三葉躑躅が咲く迄楽しめたら充分である。

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それにしても尉鶲といい、瑠璃鶲といいヒタキ科の小鳥は目新しい物には直ぐに反応するなあー!

山雀や四十雀にも劣らない位色々な物や事に​興味津々である。勿論海棠桜にも直ぐに反応と言うのか、偵察と言うのか止まりに来た。

鶯は何羽も飼いはしたが然程好きな鳥では無かった。我が庭では毎年営巣〜育雛〜孵化している筈で、常に見掛けはするけれど真剣に撮った事は無い。

​今季は尉鶲も瑠璃鶲も居付か無かったので結果的に主に鶯を撮る事になり、難しさや楽しさを味わわせて貰い大いに興味を持つ事になった。

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そろそろ撮影を切り上げようかという時になって、初めて一声鳴いて呉れた!

​次は三葉躑躅に止まって呉れたら嬉しいが、さてどうなる事やら?

一時程では無いとは言え相変わらずのコロナ禍故、外出は成る可く控えている。

郊外へ出掛けて蕗の薹や土筆を採ったりもし対し、勿論それ以上に野鳥撮影がしたいけれど鳥の居そうな処は何処へ行っても年寄りが多く、鳥撮りに無関係な四方山話で盛り上がり煩くて行く気が起きない。

で、結局のところ一番安全な我が家で撮る事になる。

この時期なら山野草に絡めた写真を撮りたいものだと園芸店で雪割草と菫を買って来た。

​経験上、野鳥達が結構目新しい物好きなのは判っているので多分鶯絡みの写真は撮れるだろう。

​このところ鳴き声も大分様になって来、行動半径も拡がったのか我が庭に居る時間が少し減った様に感じる。

鶯は元々他の鳥とは殆ど絡まないが、それでも時には水場で他の鳥と鉢合わせする事もある。そんな時鶯が他の鳥を威嚇するのを見た事は無かったが先日、絡んで来た目白を追い払うのを目撃した。

​のんびりした感じの普段とは違う、別の一面を垣間見られたのは仲々面白かった。

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去年の瑠璃鶲は樹脂製の雛に餌を与えた。

何かで読んだが、口を開けた雛の赤い色を見ると本能的に餌を与えたくなるのだとか。

もしかしてウーちゃんも樹脂製の雛に餌を遣るだろうか?

興味が湧いて来て試してみたくなったので、早速適当な切り株に苔を敷い樹脂製の雛を置いてみた。

その段階で既に木の上から興味深そうに眺めているではないか。

​数m離れて見ていると先ずどんな様子か確かめに行った様だ。

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時鳥​に托卵されたのを育てる位だから雛の形状や色なんぞは気にならないのだろうか?

​雛を見に来た後、直ぐに翔び発ち餌を咥えて帰って来た。

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樹脂製の雛の口内はそんなに赤くは無いが、それでも本能的が突き動かすのだろうか?

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確り​口の奥の方迄押し込んでいる。

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三十分に​一度位の間隔で餌を持って来ている。

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雛が​増えたらどうするだろうかという興味が湧いて来た。

​鶯は一夫多妻だし、そもそも雄は育雛には関知しないと聞き及んでいるが・・・

​その後も掌に何かしら餌を置くと載って来る。

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但し、気紛れなのか直ぐに来る日と仲々来ない日がある。

以前は良く掌に向日葵の種子を載せて山雀を呼んだものだが、まさか鶯が載るとは思わ無かった。

掌に飽きると、お気に入りの睡蓮鉢の縁の切株の苔で餌を探し始める。

この睡蓮鉢には色々な野鳥が水を飲んだり、行水をしに集まって来る。

​時には五種類位の野鳥が同時に行水しているが、仲々そういう場面は撮れないものである。

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​この個体も最初は此処で行水しているのを妻が見付けたのが、その後居付いたものである。

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確証は勿論無いが多分、我庭で孵化した個体ではなかろうかと思っている。

毎年秋口に若い個体が行水に来ているが、庭の何処かで繁殖している筈である。

昨秋から思うと随分立派に成長しているいし、このところ囀りもかなり確りして来てもう殆ど一人前である。

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先日から野薔薇の実が気に入ったのか盛んに此処へ来るが、さりとて食べている風は無い。

​緋連雀はその後来ないので実は減らない。今季は磯鵯も鵯も白腹も全く食べている気配さえ無い。

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結局此処では遊んでいるだけでしか無さそうだ。

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地味な色合いの鳥ではあるが、薔薇の実とのコントラストは仲々である。

部屋に生けてある花を外気に当てようと外に出したら、他の野鳥は全く見向きもしないのに鶯だけは案の定直ぐに反応した。

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幾ら軽いと雖もスイートピーの軸は撓った。

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​どの茎も鶯の重さに耐え切れ無さそうである

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淡いピンクのスイートピーと鶯・・・春めいた陽射しの中で楽しく撮影出来た。

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スイートピー​に飽きたのか横のアルストロメリアに翔び移った。

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花瓶に生けた花の中を翔び回る・・・

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蜜を吸っている様に観えたが・・・

それにしても何かと楽しませて呉れるので、このところ他の野鳥は殆ど写せていない。

今季の真鶸は偶にしか水を飲みに来ないし、花鶏も毎日来てはいるが1〜3羽だし・・・量的には沢山来ているが種類は例年に比べてウンと少なく感じる。

何と言っても瑠璃鶲、尉鶲が殆ど来ないのが物足りないが、鶯が楽しませて呉れているのが有難い。

​後何日居るのか、それともズッと棲み付くのかは判らないが少なくとも初夏迄は囀りを楽しませて呉れるだろうと期待している。

先日は割とあっさり妻の掌に載ったが、別の日に場所を変えて試したら載らなかった。

それにどういう理由があるのか、或いは何も理由と言う程の事は無く単なる気紛れなのかは知る由もない。

今日(3月1日)は随分暖かくて、陽射しもあったので又試してみたくなった。

先日程あっさりとは来なかったが、それでも準備していると何と無くそわそわしている様に見えたのは考え過ぎか?

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山茶花の繁みからジッと興味深そうに我々の様子を眺めている。

​その顔をUPにして観ると仲々賢そうだし、結構冷静そうにも見えるがこれも考え過ぎだろうか?

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この顔を見ると良く山茶花の蜜を吸っているのが一目瞭然だろう。

​それにしても思った以上に色々な物を食べているのが判った。飼育している時には普段は摺り餌と水しか与えず、正月に鳴かせようと籠桶に入れて飼い込む時は良く栄養豊富な葡萄蔓虫(えびずるむし)を与えていた。

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​それは兎も角姿を表しても直ぐ来る訳では無く、色々な枝やコンテナ等を渡り乍掌の手前でUターンなんてのは普通で、そんな事を繰り返し乍やっと掌に来るのである。

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妻が「はい、ウーちゃんお手は・・・」と言うとユックリと右脚を掌に載せて来た。

​掌に載ってしまえば意外と堂々としており、然程怖がる風は無い。

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何やら​ギャーギャー言っていたが、この直後大きな羽音を立てて緋連雀3羽が直ぐ近くのコンテナに飛来したのに意外と気にする素振りは無かった。大胆なのか、鈍感なのか?

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前回もそうだったが仲々載らないのに、載ってしまえば意外に堂々としているものだ。

そして何やら言っていそうだけれど、勿論判る訳は無いが顔を見る限り何か不満でも言っているのだろうか?

​妻に言わせれば「奥様、お手をどうぞ!』と言ったとか・・・

その後も​啓翁桜を庭に持ち出すと決まって遣って来る様になった。

​蜜を吸っている様にも見えるし、ニュウナイスズメみたいに花を咥えていた事もあった。

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嘴の基部のみならず、眼瞼輪にも花粉が付いているところを見ると矢張り蜜を吸っているのだろう。

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建国記念日の直前辺りから囀りの練習を始めた様で、それらしき声が聴こえるが未だ未だ下手である。

​妻は勝手に「ウーちゃん」と名付けて、セッセと蜜柑や林檎に果汁等与えて可愛がっている。

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最近ではパン屑も食べるし、焼き芋は結構好きでもある。

先日は粟や稗を入れた容器にも顔を突っ込んでいたが、食べたかどうか迄は確認出来ていない。

餌を遣っている間、以前は逃げて姿を見せなかったが最近は近くの枝で大人しく待っているのが可愛い。

​それにしても良く馴れたものである。

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仲々賢そうな顔をした個体である。

試しに掌から餌を食べないかと・・・

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妻がブラインドに入って、撮影用の窓から餌を載せた掌を出しみる。

勿論直ぐ掌に来る訳は無いが、それでも近く迄は直ぐに来て様子を見ている。

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近く迄来ては離れ、又近く​迄来ては離れの繰り返しだ。

それでも徐々に距離は詰まって来て、もうほんの少しというところ迄・・・しかし、そうは言っても​相手は野生の鶯故警戒心は並大抵では無く、食べそうで仲々食べない。

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妻が入ったブラインドの傍には、撮影用の窓からレンズを突き出した私のブラインドがあるのだから普段以上に用心しているのが手に取る様に判る。

​とは言え彼等も仲々に好奇心は旺盛な様で段々距離が縮まる。

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意を決したのか「ウーちゃん」が妻の掌に乗った。

勿論餌は食べたけれど、意外や直ぐには翔び去らず妻の顔を覗き込む様に眺めて・・・更に何か言いたそうに二、三度嘴を開いみせたのには驚いた。

​囀りの練習を始めて二週間、そろそろ鶯の声らしくはなって来た。

彼岸桜の枝変わりとして久留米市で誕生した啓翁桜。

今は山形県が日本一の生産地だとか・・・兎に角真冬に咲く枝物は貴重なのでを買って来て生けた。

天気の良い日に外気に当てる可く外に出したら、案の定鶯が興味津々で待ち構えていた。

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尉鶲も瑠璃鶲もそうだったけれど目新しい物には結構興味深くて、直ぐに近寄って来る。

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早くしろと言わんばかりで・・・

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待ち切れ無さそうである。

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先に用意してあったブラインドから狙っていたが、意にも介していなかった様であった。

 

花瓶を台の上に載せるが早いか、直ぐ枝に来た。

花の間を行ったり来たりしてはいたが特に餌を探している風では無かった。と言うか桜の枝物には餌になる物は無いので、単なる興味本位だろうか?

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狭い花の間を摺り抜ける様に翔び交い、何かを探している​風ではある。

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​蜜を吸っている様にみえるが?

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大きく口を開けているが、勿論囀ってはいない。

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​嘴を開いていると囀っている様に見えてしまう。

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​狭い庭ではあるけれど常に数種類の野鳥が何十羽も居るのに、他の野鳥は近付きもしないのは何故だろう?

今季初めての積雪の日、鳥達は積雪を楽しんでいるのかはしゃいでいる様に見えたが鶯は姿を見せない。

ガレージで撮影機材を弄りながら何度となく庭を覗くが正午になっても現れ無かった。

二時頃になってやっと姿を確認出来た時は少し安堵したものだ。

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幾分幼そうに見えるから多分去年孵化した個体だろう。雪に戸惑っている様に見えるのはその所為か?

​遅かったのは他の場所で採餌していたのだろう。

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雪の日には採餌が困難で死に至る個体もある位だから、現実問題として野鳥が雪を楽しむ事は有り得無い。

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尉鶲は雪が好きそうだったが、鶯は雪が嫌いなのか植木鉢の陰で雪宿りしていた。

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とは言いながら確り餌を確保し、元気に翔び回っていた。

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果物、果汁、パン屑、粟や稗、米粒、焼き芋・・・早い話 Bird Cafeに置いて遣っている餌は向日葵の種子以外全て食べているのを確認しているから雪の日と雖も何等困る事は無い筈である。

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​鶯がこんなにも色々な物を食べるとは思いもしなかった!

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何時も思う事ではあるが、雪や氷の上で長時間平気だけど脚の構造はどうなっているのだろう?

人間なら防寒靴を履いていても冷たくて凍えそうになると言うのに!

鶯が居付いたと書いたが、この家が建った年から毎年複数羽を見掛けているし、巣立ったばかりの雛も見ているので多分庭で繁殖しているのだろう?

それは兎も角、例年は見掛けても殆ど気にしていなかっただけである。囀るのを聴いてその存在を知る程度であった。

しかし今季は鶯を徹底的に撮ろうと決めたので常連になって呉れなければ困るのであるが、どうやら既に常連になっている様である。

来る時間も、間隔も略一定しているし嘗ての尉鶲や瑠璃鶲と同じ存在になって呉れたものと思う。

 

年末に買った蝋梅を、天気の良い日に庭に出して外気に当てた。

​その時彼は山茶花の蜜を吸っていたが・・・案の定直ぐ蝋梅に止まって呉れたので、ブラインドを用意して撮影する事にした。

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​花粉塗れの顔、今日は付いていないがダニが付いている事が多い。

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​写真だけ見ると如何にも囀っている様に見えないだろうか?

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​正月早々正に梅に鶯ではあるが、勿論初音は聴けない。

蝋梅は頗る香りの良い花ではあるが、紅梅か白梅の方が雰囲気的には良いかもしれない!

​公園へ出掛けてみたら紅梅も白梅も早咲きのが数輪咲いていたが、鶯も目白も来はしなかった。

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​寄せ植えのコンテナに止まって餌になる虫を探している様だ。

​気楽な人間共は花を愛でている様に思ってしまい勝ちだが、時にはどう見ても花を愛でている様にしか見えない事もある。

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​平時の穉気なさと、餌を獲る時の逞しさのギャップ!

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​同じ個体とは思い難い。

他の鳥もそうであったが穏やかな時と餌、それも活き餌を獲る時の表情のギャップは凄いものがある。

こんなに可憐な鳥がと思っていたのが、凄い形相で餌になる昆虫に襲い掛かる時の迫力はこれぞ野生と思わせて呉れる。

昨季は瑠璃鶲も尉鶲もほんの少し姿を見ただけの寂しい年の瀬だった。

年が明けてから来る事が無いとも言えなかろうが、望み薄だろうと大きな期待はしていない。

それより今は鶯を確り撮ってみようと思い直す事にした。

表情、詰り主に貌を撮りたいけれど折角の機会なので勿論全身もタップリ写す積もりでいる。

何しろ有名な割には余り良く知られてはいない鳥なので撮り甲斐はあるだろう・・・と言う事で元日早々鳥撮りである。

少し風はあったが、幸い天気は良くて鳥撮り日和であった。

​さて、今日はどんな姿を見せて呉れるのやら?

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紫式部に止まったが食べはしない。尉鶲や瑠璃鶲は食べていたから鶯も食べるものだと思っていたのに!

ところで、こういう場面だと「鳥の瞳AF」は紫式部の実に引っ張られて仲々鳥の瞳に合焦しなかった。

​結局のところ自分でピント枠を鳥の瞳に移動させる方が早く、間違いが無いので何の為の機能なのかと使う事を躊躇わざるを得ないのは悲しい現実である。

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弾丸黒子とも言うべき狭い庭ではあるが

至る所に餌が在り、野鳥の密度の濃さは広さ何十倍もの公園の比では無い。

​従って鳥達は居ながらにして色々な餌を食べる事が出来、しかも身を隠せる場所も多く偶に来る鷂も空振りの方が多い。

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彼等にノンビリ休憩という事は有り得ないとは思うが、それでも食後は何と無く満たされて穏やかに過ごせている様に見えるのは気の所為だろうか?​こんな小さな野鳥達が緊張を強いられず、安心して暮らせる場所は無いのだろうか?

今季(2022年秋)は11月半ばになってもお目当ての瑠璃鶲も尉鶲も殆ど来ない。

何も雌が数度顔を見せただけ、それも数分で居なくなってしまった。

でも、まあ良く考えてみれば瑠璃鶲や尉鶲の雄が居付く事自体が普通では無く、とても有難い事なのだ。そして、それを当たり前みたいに思う事こそが贅沢というものだろう。

 

来ないものはどう仕様も無いので、来るのを撮るしか仕方が無い。

常に我が庭に居るのは山雀、四十雀、目白、鵯etc、白腹さえ偶にしか顔を見せない。

で、当座は山雀を撮ってみたが今一つ気乗りがしないが、これも贅沢と言うものだろう。

 

そうこうしている内に鶯が三日程続けて水浴びに来出したので、久し振りに鶯を撮ろうと思い立った。

とは言え私の感覚では撮影が最も難しい部類である。

止まる枝や順序は毎日大体同じなので、その点は楽だが兎に角動きが素速く少しもジッとしては呉れないので身体を画面一杯に収めるのは仲々大変だ。

ましてやポートレート宜しく上半身や頭部だけなんて撮る自信は無いが、ここは一番挑戦する価値は十分にあるだろう。

 

しかし、いきなり上半身をという訳にも行かないので、先ずは全身を略画面一杯に収めてみた。

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去年迄は偶にしか食べなかった柿だが、今季は貪る様に食べ出した。

毎年同じ出雲市の土田農園の美味しい柿ではあるが、今季のは特に美味しかったのだろうか?

で、食べ終わったら「木枯し紋次郎」宜しく爪楊枝を咥えて一服かな?

ところで「木枯し紋次郎」って言っても若い人には何の事か判らないだろうなあー。

​説明するのは面倒臭いから検索、検索!

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それは兎も角、全身だと幾ら素速く動かれても常にファインダー内に姿を捉えられるので撮影は容易い。

​しかし、上半身ましてや貌だけとなるとどんなものだろうか、未だ試していないだけに少し気後れはするが何事も経験が大事とばかりに試す事に・・・

 

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ホバリングしながら山茶花の蜜を吸っているのを良く見掛けるが、道理で花粉塗れである。

鶯は毎年複数居付いているはいるが、特に撮ろうと思った事も無くその存在は殆ど気にすらしていなかった。

しかし乍ら今季は尉鶲も瑠璃鶲も居付きそうに無いので、不図思い立って撮る気になった。

何羽か飼った事はあるが然程興味のある鳥でも無かったのに、いざ撮り出してみると結構興味が湧いて来た。

​それにしても少しもジッとはしないのを、この近距離で撮影するのは仲々に厄介で重労働でも無いのに終わると身体中が痛い。

そもそも私はピントが合い出したらシャッターを切る迄は呼吸を止めるので、その所為は大きかろうと思われるが兎に角思いの外疲れるものである。

単に歳の所為なら、それはそれで良いのであるが他の鳥でこんな風に思った事は無かった。

​何しろコロナ禍以来、最低限の事以外では殆ど出掛け無いのも影響している事だろう。

日本人に一番馴染み深い小鳥と言えば、雀を除けば真先に思い浮かぶのが鶯だろう。

実際街中から高山帯迄殆ど何処にでもいるが、地面に近い繁みの中に居る事が多いので人目には付き難く、目にする機会は少ないものである。

日本三鳴鳥(銘鳥とも書く)の一つでもあり、馴染深い存在の割には意外と知られていなかったり、誤解されている面も多々有る。

「梅に鶯・・・」と言われる所為もあり、梅や桜の蜜に群がる目白が鶯と間違われる事が多く名前は良く知られていても、実際にどんな鳥かとなると案外知らない人が多いのも又事実であろう。

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良く鶯色と言われるが、多分に緑がかった色で目白の色と間違われている事が多い。

鶯はもっと地味な色で、水平に近い角度で枝に止まり、長めの尾をピンと立てている事が多いものである。

そして目白の様に人前へ出る事は殆ど無く、繁みの下の方を目立たない様に休む事無く飛び回って餌を探している。

 

一般的には好まれる鳴き声であるが、個人的には好きでは無い。しかし鳥飼いとしては矢張り飼わない訳には行かない鳥でもある。

都合4~5羽飼った内の2羽は正月に鳴かせる可く、籠桶(こおけ)に入れて飼い込んだ。

籠桶とは鳥籠を入れる木の箱で、前(或いは左右も)が障子になっていて外の光は入るが様子は見えない構造なので、刺激を受ける事なく鳥が落ち着いて居られる。

夜も電灯を灯せば光と熱で暮れの寒い時でも春を感じ、やがて正月迄に鳴き出すという仕組みである。

 

昔、知り合いの養鶏業者が巣から雛を持ち帰り挿し餌で育てた個体は、親の声を聴いた事が無いからか「ホーホホ、ホケコッコー」と鳴いた。

 

撮影に関して言えば、囀る時以外は兎に角ジッとする事が無いのでかなり厄介な部類であろう。

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​高い枝に止まって囀る時には喉と腹の下部が膨らんだり、凹込んだりを繰り返すのでこのシルエットを覚えておけば判り易いと思われる。

個人的には身近な野鳥の中では鶯と四十雀が写し難い部類の双璧だと思っている。

四十雀もジッとして呉れないし、頭部のコントラストが強過ぎて露出が厄介である。

只、鶯は出る場所を見付けると毎日殆ど同じコースを通り、しかも止まる木の順番も略同じなので前以って待ち構える事は出来る。

しかし兎に角ジッとする事が無いので構図に拘ったり、貌の向きがどうだとか言い出すとそれはもう全くお手上げである。

 

今期、我が家へはどうも3羽(雄1、雌2)の個体が来ていると思われる。

勿論其々に来る時間やコースは様々であるが、偶に3羽が顔を合わせる事はある。

多分、庭の何処かで営巣するだろうから初夏には雛が見られるかな?

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